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2004年10月 6日

士業の業務範囲の問題を考える

 本日の発行のSG-Tiger メルマガは「年金相談の受け方」というテーマで書きました。これを書きながらつらつら思ったこと書いてみます。(だからメルマガ(11月6日号)と一緒に読んでもらうともわかりやすいかもしれません)。

 社会保険労務士法に、独占業務として、「社労士でない(弁護士は除く)人=素人がしてはいけない」 ものが定められています。

 年金等の、裁定手続(受給手続)を、銀行などが代行して行うことは、お金を得れば、当然社会保険労務士法違反、直接でなくても何らかの利益を得る場合であれば、社会保険労務士法に抵触します。(直接利益をもらえわない場合はOKだと主張する人もいるようですが。)

 法律解釈でいえば、銀行等は、「その人の預金口座を開設し、そこに年金を振り込みを指定してもらう」という反射的な利益を得ることですから、金融機関の業務代行は法律抵触の可能性も高いと思います。
 
 でも、現実には、金融機関の人間がたくさん代行してやっていますし、それで何らかの揉め事があるということも少ないですよね。だからなんでダメなのというのが本音です。(法律論と現実論は違います)

 問題は、こういう権利関係だと既得権益を守るために目の色を変える人が多いということです。社労士の中にも、「銀行が年金の裁定手続きをするのは社会保険労務士法違反だ」と大騒ぎするけど、自分じゃ「いやー年金関係の仕事は全くしてないんです」なんて御仁もいらっしゃいます。なんでそんなに騒ぐのか。あんたは直接被害を受けていないでしょうに。

 社労士として、年金の裁定手続きで飯を食っている人は、ごく稀でしょう。それだけではとても食えません。それに、年金自体を仕事としている人も非常に少ない。 
 つまり、独占業務だけども、全く使っていない業務なわけです。そんなものはさっさと独占業務からはずしてだれでもできるようにしたらいい。

 上の話は社労士の話ですが、弁護士にも一言。
 弁護士さんも、「既得権益の維持にはヒステリックなほどに執着」しているようにみえます。

 裁判業務については、やっと司法書士に一部簡易裁判所管轄の裁判の代理権が認められましたが、自分たちでは、お金にならないからと、小額の裁判には殆ど手を貸さないのに、他の業種の人間がやろうとすると、ものすごい勢いで、「憲法からなにからあらゆる」根拠をつけて、反論してきます。

 しかし、使わないものなら、他の人に認めてやればいいじゃないですか。
 社労士が、アルバイトがいきなり首を切られた場合の、解雇予告手当(賃金1か月分だからたかだか10万円とかそんなものだと思いますよ)なんかを裁判で請求するのに手を貸していけないのは良くわかりません。
 弁護士は10万円の裁判で報酬2割=2万円なら絶対に受けませんが、社労士は稼げない上に、主婦社労士のようなパートに近い形の方も沢山いらっしゃるわけです、いくらでも手を上げる人もいると思います。 引き受けコストが低いのです。

 試験に民法も憲法もない資格のやつが何言うか云々とすぐ反論が来ますが、額が額だからねえ。そういう不毛の論議をする前に10万円をどう取り戻させるのがベストなのかということを考えないといけないんじゃないでしょうかねえ。
 別に何百万円の訴訟代理をさせてくれといっているわけじゃないんです。 

 そういう小額なものは、極端なことををいえば誰に代理させてもいいと思います。(とはいえそうなると必ず顔に傷のある怖い人が出てきたりするので、ある程度の歯止めはやはり必要でしょうが)

 業種間の対立を煽るようで申し訳ないですが、言いたいことは「使っていない独占業務は返せ」あるいは「使ってない独占業務は他の参入を認めろ」 「独占する意味のないものは、独占業務にするな。」 ということです。

 行政書士と司法書士での業種間対立の話で有名なのに、会社設立登記の話があります。
 全部できるのは司法書士。行政書士は、登記の前段階までの準備処理をします。これこれこれの資料は全部できたからあとは登記所に持って行ってね。行政書士さんに頼むとこういう風になります。違いは、行政書士に頼んだ場合に本人が最後もっていくか、司法書士が持っていくか。

 司法書士会はおかんむりみたいですが、現実にそれ世の中が動くくのであったら、司法書士に商業登記を独占させる必要もないです。(実は、税理士や社労士も商業登記に関して簡単なもの(役員変更とか)は、こっそり代行しているのが普通だそうです)
 不動産登記のように、「俺の土地だ」 「いや俺のだ」 とシビアな争いが起こるようなものは、独占させないといけないですが、商業登記は基本的にそういうのも少ないですしね。

 社労士と業務が重なるといつも対立するのに税理士との職務の問題がありますが、賃金計算も社労士の業務だから税理士にはさせるな。というのが社労士会の大半の意見ですが、わしは「ドンドンやれ」です。そのうち業界人から「変人」といわれるかもしれません。(もう思われているかもしれないな) でも一番重要なのは「会社の経営者の利便性」です。

 変人と思われていいから、「国民一般の人の利益は」ということを常に考えて、仕事の縄張りの問題は解決して欲しいです。どうも全体のスタンスがズレまくりのような気がしてます。

 異論反論大歓迎!

投稿者 okesan : 2004年10月 6日 18:33

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