甘い経営者
明日は、小田急線の本厚木10時のアポ予定(本厚木往復だからトータルで4~5時間はかかるなあと思っていた)だったのですが、お流れになったので自宅で仕事だなと思っていたところ、お昼に電話が鳴る。
いつも仕事を照会してもらうEさんから、「労使紛争案件」で、相談に乗ってくれとのこと、明日の午後はばしっと予定が入ってしまった。
中小企業の労務管理は本当に難しい。
以前、労働契約書を作るためにお邪魔した所は、と解雇とか懲戒とか書いてある契約書は「家族経営になじまない、家庭的雰囲気が欲しい」とのことで経営者の拒絶反応が強く採用は却下になった。当然就業規則も作らず。結局「悪さしたらダメよ」という程度の、「トラブルになったときへのツッパリにもならない」ような注意文言をいくつか入れただけの契約書を作成しました。正直問題を起こすような従業員が採用されないかひやひやしているのです。いくら経営者が善人でも労働者側に悪意があれば最悪の結果になります。
トラブルの未然防止という観点を最重要視するわしらの仕事からしたら、本当にこれでよかったのかな? と思うわけですが、経営者が判断する事だからそれでいいのだろう。でも、ほんと揉めたらとんでもないことになる(今から心配)。
中小企業で、性格の良い社長さんは、従業員を信用する、従業員と家族的雰囲気を作りたいと思うことが多い。それは大変いいことなんだけれども、どこかに甘さがあって、「何かトラブルがあったときの対応」が全くできていない。
従業員を全く信じないとか、そういうのは論外だけれども、経営者と従業員、利害が基本的に対立するのは明らかだし、採用した従業員全員がとてもいい人で、経営者の言う事を聞いてトラブルもなくどんどん働くなんてのは、夢物語にしか過ぎない。だから、最低限何かあったらという時の準備をしておかないといけないはずなんですけどね。
兄弟が2,3人でも、遺産相続は揉める時は揉める。親からみたらまさか愛する自分の子供たちが自分が死んだときに骨肉のいがみ合いをするなんて思っても見ない。だから信用しきって遺言を書いてなかったりする。そうすろと本当にドロドロの争いとなる。億単位の財産がある人は、念には念を入れて、まさかの場合に備え遺言状を書いておくのが最低限のトラブル防止策です。
それと状況はほぼ同じです。会社がまさかに備えるのは本当に重要。
人間だれしも他人を疑うのは好きではないことです。でもトラブルを防ぐという意味では、ピシリと締めるところは締めないといけない。懲戒とか解雇とかちょっとみるとドキッとするような文言の並ぶ就業規則でも、それがないと懲戒解雇が原則できない=とんでもない社員がいても首を切るため多大な労力を費やす事になる。だから、普通の会社の人は万難を排して作っているわけ。人間関係が上手くいっていれば、就業規則を見る必要も無い。
ワキの甘い人はわしにはとても人間的にみえて好きですが(わしも同類か)、ビジネスの社会では成功しないんだろうなって思います。家族的雰囲気を作ることと、会社のリスク管理をすることは別問題ですからね。
てことで明日はどんな重い問題が出てくるんだろう。内容によっては相当気分が重くなる。
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